リブーターでもスケジュール運転は可能ですか?
リブーターでもスケジュール運転をできますが、主にリブート動作に限定されています。
リブーターである明京電機社のRPCシリーズにも、週間単位のスケジュールを利用できるようになっています。しかしながら、内部に時計を積んでいないので、ネットワークから時刻を取得する必要があり、NTPサーバーに接続するための設定があります。リブーターの場合は、スケジュールの範囲が週間単位であることと、単独での動作はできず、ネットワーク経由での時刻取得が必要になる点で機能が限定されます。
それで、リブーターの場合、このスケジュール機能は、定期的なリブートを目的として備えられています。例えば、深夜、システムが使用されていない時間帯に、一定時間、電源をOFFし、その後、ONすることにより、メモリをリフレッシュしたり、機器停止により温度を下げたりすることによって、フリーズを未然に防ぐようにします。電源OFF時にシャットダウンスクリプト通信を実施し、電源ON時には、WOL用のMAGICパケットを送信しますので、正常系の電源OFF、ON動作が行なわれます。それで、定期リブートには、十分なスケジュール機能であると言えます。
一方、スケジューラーのように、スケジュール運転に用いる場合、内部に時計が無いことや、動作が指定の時刻にしか行なわれないことにより、問題が発生する可能性があります。
例えば、本来ONになる時刻に停電が発生してしまい、その後、停電が回復した場合、リブーターは、起動に、ONにするべき時刻が過ぎていますが、遡ってコマンドを実行することはありませんので、次のON命令まで電源ONを実行しません。もし、一日に1回の電源ONのスケジュールであれば、次の日まで電源が入らないことになります。これは電源OFF時刻に停電が発生した場合も同様であり、その場合は、次のOFF命令が指定されている時間まで電源がOFFされないことになります。
加えて、本体の電源がOFFされた時の状態を覚えていませんので、スケジュール上、電源がONになっているべき時間でも、逆に、スケジュール上、電源がOFFになっているべき時間でも、一様にON遅延時間として設定した時間で電源がONあるいはOFFされます。例えば、深夜、本来電源がOFFであるべき時間に、停電が発生して、その後、回復した場合でも、ON遅延時間後に電源がONされることになります。
スケジューラーであるTIME BOOT シリーズの場合は、こうした問題にも対応していますので、安定的なスケジュール運転を実現することができます。いくらか似たようなそれぞれの機種のスケジュール機能ですが、コンセプトに大きな違いがあるため、リブーターのスケジュール運転は、主に定期リブートに限定して利用することが望ましいと思われます。
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